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冬こそ見直したい「睡眠」

執筆者: 橘田 絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2025-12-31 [最終更新日] 2026-04-07
「冬の間に整えたい」リストの最上位に来るものが、健康の土台となる「睡眠」です。冬は単に寒さをしのぐだけの時期ではなく「未来の自分を整えるための休息期」。医学的な視点に基づいた質の高い睡眠習慣とその具体的な実践法をご紹介します。
[ 目次 ]
冬こそ見直したい「睡眠」

知らぬ間に下がっている「睡眠の質」

冬は寒さにより体温調節が難しくなり、日照時間が減ることで自律神経が乱れがちです。知らず知らずのうちに質の低い睡眠が積み重なり、心身にダメージが蓄積され、冬季うつ、慢性的な疲労や肌荒れ、集中力の低下、体重の増加といった形で現れます。

質の高い睡眠は「深さと浅さの繰り返し」

私たちが「寝不足」として認識するその状態は、眠る時間の長短のみならず、質の低い睡眠が積み重なったことによります。

質の低い睡眠は集中力や判断力を低下させるだけでなく、メンタルヘルスにも悪影響を及ぼし、長期的に見れば身体全体の健康リスクを高めます。食欲の乱れにつながり、肥満の要因にもなりえます。


睡眠の質とは、ある程度の時間を確保した上、「いかに質の高い、深い眠りを確保できたか」「その後浅い睡眠の周期がきちんときているか」で判断します。
深い眠りと浅い眠りが周期的に繰り返されることによって疲労を解消し、日中のパフォーマンスが高まるのです。筆者は外来で「まずとにかく食事と睡眠」と連呼しておりますが、この2つがまさに、健康寿命を延ばすため、重要なプロセスの一つなのです。

この冬に睡眠習慣を見直すことで、数年後の自分自身へ、最も価値ある贈り物となりえるのです。

睡眠は外見にも影響を及ぼす

若々しい美肌のカギは「保湿と紫外線対策」ですが、外側からのケアのみならず、良質の睡眠や、それを得るための生活習慣によるところも大きいです。

睡眠の質が下がると、せっかくのスキンケアの効果も半減してしまいます。乾燥しやすくなったり、痒くなったり、色がくすんだり、ハリがなくなったり…。
特に空気が乾燥する冬は、体の内側をケアすることが外側のケア効果を大きく左右するとも言えます。良質な睡眠こそ、内側から行う究極のアンチエイジングなのです。

また、先も申し上げました、肥満の大きな要因として、質の低い睡眠があげられます。睡眠時間が極端に短かったり、質が悪かったりすることで、満腹中枢が正常に作動しなくなり、食欲が乱れてしまうのです。

それでは、具体的に「質の高い深い眠り」を得るためには、どのような習慣を取り入れるべきでしょうか。
冬こそ見直したい「睡眠」

【環境編】最高の休息のための寝室の整え方

・温度と湿度を適切に保つ:冬は暖房で空気が乾燥しがちです。湿度が低下すると、喉や鼻の粘膜だけでなく、肌も乾燥し、安眠を妨げます。理想的な湿度は50〜60%、室温は18〜20℃を目安にしましょう。

・寝室の光を遮断する:暗くなると深い眠りを促すメラトニンが分泌されます。わずかな常夜灯やデジタル機器の光(ブルーライト)でも分泌が抑制されるため、「睡眠前は目に光を入れない」ことが大切です。睡眠直前にスマホを見るのはアウト。紙媒体を利用しての読書や音楽鑑賞などはOKです。

・寝具を見直す:冬は体温の低下を防ぎつつ、寝床内の湿度を快適に保つ寝具が必要です。吸湿性や放湿性に優れた素材(綿、羽毛など)を選び、体圧を適切に分散するマットレスや枕を使用することで、深い睡眠を維持しやすくなります。

【習慣編】入眠をスムーズにする夜のルーティン

・入浴で体温リズムを作る:寝る90分前までに、少しぬるめの湯(38〜40℃)に10分ほど、ゆっくり浸かることで、体の中心の温度(深部体温)が上がり、お風呂から出たあと下がり始めるわけですが、この深部体温の降下が、私たちを眠りに誘うのです。

・寝る1時間前のデジタルデトックス:スマートフォンやPCが発するブルーライトは、脳を覚醒させ、メラトニンの分泌を抑制します。寝る前の1時間は画面を見るのをやめ、紙媒体での読書や静かな音楽を聴くなど、リラックスできる活動に切り替えましょう。

・簡単なストレッチやアロマの活用:ストレッチで体の緊張をほぐしたり、ラベンダーやカモミールといったリラックス効果のあるアロマを焚いたりすることも、副交感神経を優位にし、スムーズな入眠を促します。
冬こそ見直したい「睡眠」

【栄養編】睡眠をサポートする食事

外来で「まずとにかく食事と睡眠」と連呼している、と申し上げましたが、ここでもやはり食事です。睡眠の質を高めるために意識しておきたい栄養素は以下のとおりです。

・メラトニンの材料:睡眠ホルモンであるメラトニンの原料となるトリプトファンは、肉類、魚介類、豆類、乳製品などに多く含まれています。

・リラックスを促すミネラル:精神を安定させ、興奮を鎮める働きを持つGABAやマグネシウムに注目です。GABAは発酵食品や野菜に、マグネシウムは海藻類やナッツ類に多く含まれます。

仕事や育児、日々の忙しさから生活リズムが乱れがちな現代人にとって、全ての栄養素を完璧に満たすことは難しいかもしれません。休息に必要な栄養成分をサプリメントとして補助的に取り入れることも、賢い選択の一つです。
冬こそ見直したい「睡眠」

質の高い睡眠こそ、究極のアンチエイジング

「睡眠」は単なる休息ではなく、肌の修復、集中力の維持、そして未来の健康を守るための最も効果的なセルフケアともいえます。高いお金を払ってレーザー​​やボトックスを打つのも結構なことですが、「未来の自分への投資」としてこの機会に良質の睡眠の確保も考えていきましょう。

レーザーでもボトックスでもない、
睡眠こそ、「美容医療より効くアンチエイジング」です。
ぜひ今から、睡眠の質をあげる生活習慣を取り入れてみてください。

その症状、じつは「肝炎」かも!身近に潜むウイルス性肝炎について

執筆者: 永田健(内科医)
[記事公開日] 2023-06-04 [最終更新日] 2026-01-07
肝臓は、人間の体内にある最大の臓器で、心臓や肺と同様に生命活動を維持するにはなくてはならない大切な臓器です。「肝炎」とは肝臓の細胞を傷害し、ときに命を奪うことのあるおそろしい病気で、その原因はあなたの身近に潜んでいます。これらの原因は、ふつうに生活しているかぎり問題なく避けられます。今回は身近に潜む肝炎とその予防について解説します!
[ 目次 ]
その症状、じつは「肝炎」かも!身近に潜むウイルス性肝炎について

肝炎ってどんな病気?

肝臓は生命機能を維持するために大切な機能をたくさん持っています。摂取した栄養をエネルギーに変えたり蓄えたり、有害な毒素を分解したり、体に必要なたんぱく質を作ったり。
生きていく上ではなくてはならない臓器です。

肝炎とは、さまざまな原因によって肝臓の細胞にダメージが生じ、機能障害がおこる病気です。肝臓は頑丈で回復能力が高いため、多くの場合は自然に治癒します。しかし、まれに重症化し、肝臓がダメージによって生命機能を維持できず、命を落とす場合も。肝炎はとても危険な病気です。

肝炎の一般的な原因としては、ウイルス性やアルコール性、薬剤性、脂肪性、自己免疫性などがあります。日本ではウイルス性肝炎がもっとも多くを占めます。

B型およびC型肝炎ウイルスが原因となる肝炎をいちどは耳にしたことがあると思います。

ウイルス性肝炎の原因はその他にも、A型肝炎ウイルスやE型肝炎ウイルスを含めさまざまなウイルスが関与する場合があり、近年注目されています。

ウイルス性肝炎の感染経路はさまざま。

B型肝炎ウイルスやC型肝炎ウイルスは血液や体液を介して、A型やE型はウイルスに汚染された水や食品を口から取り込むことで感染します。

B型肝炎に感染した母親から、出産時に感染する垂直感染は、感染防止策がとられて以降減少してきました。その一方で、急性B型肝炎の感染経路として性的接触によるものが増加しています。特に、性的接触機会の多い20代から30代でピークとなっており都市部でその傾向は顕著です。

不特定多数との性的接触や風俗店の利用による感染例は、日常診療でもよく目にします。

B型肝炎だけでなく、A型肝炎も男性間の性交渉を感染経路として増加傾向です。近年の性的多様化を反映しているといえますね。

また、最近は肉の生食やジビエ料理の流行に伴い、加熱不十分なシカ肉やイノシシ肉を食べてE型肝炎を発症するケースが増加しており、問題視されています。

肝炎の症状は「風邪」とよく似ています

一般的な症状はいわゆる「かぜ」とよく似ています。発熱や倦怠感がみられ、肝炎とは気付かず自然に治癒することがほとんどです。一方で、肝臓へのダメージが大きい重症の場合は、まれに「黄疸」という症状がみられます。

「黄疸」は皮膚や目が黄色く染まる状態で、肝臓への重大なダメージを表します。意外にも自分では気が付きません。他人から指摘され病院を受診し、はじめて肝炎が発覚する場合も。このようなケースでは同時に嘔吐や食欲不振など消化器症状も強く、一般的に入院での治療が必要となるでしょう。

ウイルス性肝炎治療の基本は、安静にしてよく休むこと!

ほとんどの肝炎は、急性感染の場合、自然に治ります。B型肝炎は、免疫力が低い幼児期までに感染すると持続感染となり、自然治癒は難しくなります。このような場合を除き、成人してから感染する肝炎のほとんどは自分の免疫力で自然に治ります。

体内でウイルスと戦っている間は、一般的な風邪と同様に、発熱や倦怠感が生じます。このとき無理に活動すると免疫力が下がり、最悪の場合はウイルスに負けてしまいます。体力をすべてウイルスとの戦いと肝臓の回復へ回すために、安静にしてゆっくり休むことが大切です。

症状は風邪と似ているとはいえ、肝炎の重症度によって症状は異なります。いつもの風邪とは違うと感じたり、症状が長引いたりする場合はいちど病院を受診しましょう。

病院で肝炎の診断を受け、肝機能異常が高度な場合、もしくは食事・水分摂取が取れないほど症状がつよい場合は入院治療が必要になります。

感染リスクを正しく認識し、リスクは避けましょう!

「ふつう」に生活していれば肝炎ウイルスに感染することはほとんどありません。

それぞれのウイルスに特徴的な感染経路から、感染リスクが高い行動はハッキリしています。これらを避けることで感染可能性はぐっと低くなるでしょう。

具体的に日常生活では、不特定多数との性接触や風俗店の利用、「カキ」など貝類およびジビエを含む肉類の生食や加熱不十分な食物の摂取を避けてください。
その症状、じつは「肝炎」かも!身近に潜むウイルス性肝炎について

まとめ

肝炎は、実はあなたの身近に潜んでいます。どのような行動がウイルス感染リスクを高めるかを知っていれば、感染する可能性はかなり低くなります。今回の記事を参考に、避けられるリスクはしっかり避けましょう!
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