ナンバーサプリのウィズメディカ倶楽部 vol.202503

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寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

執筆者: 橘田 絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2025-01-30 [最終更新日] 2025-02-17
「なんか疲れやすい…」それ「寒暖差疲労」かもしれません。朝晩と日中の寒暖差が大きいこの季節、ちょっとした心がけで今すぐ対策が可能です。ぜひともこの機会に見直してみましょう!
[ 目次 ]
寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

気温差に「参って」いませんか?

年が明け、徐々に夜が短くなり、日差しが強くなってくると「もうすぐ春!?」、しかしこの季節特有の「季節の変わり目」「気温差疲れ」、正確には「寒暖差疲労」と言いますが、こうした症状に悩む方もいらっしゃるでしょう。朝晩と日中の寒暖差が大きい季節は、体にさまざまな負担がかかります。このような「寒暖差疲労」に負けず、内側から健康と美しさを保つ方法は…実は「ベーシックな健康法をコツコツと」。それは「あぁー!それ、思ってはいたんだけど、ついやらずに過ごしてしまって…」といった類のものです。大丈夫!筆者も例外ではございません。早速見直してまいりましょう。

「寒暖差疲労」とはーー自律神経の乱れ

自律神経とは、身体を活発に動かすときに働く「交感神経」と、身体を休めるときに働く「副交感神経」で成り立っています。体の「陰陽バランスセンター」的なイメージをしていただくとわかりやすいかもしれませんね。要は、人間のカラダって、ずっと活発でも、ずっと休んでいても​​ダメで、適度にアクティブに活動する一方で適度にお休みする、そのバランスが大切なのです。
寒暖差疲労とは、寒暖差によってこうした体の調整機能の負担が生じ、自律神経が乱れてしまうことで起こる体の不調です。春先は朝晩と日中の気温差が10度以上になることも珍しくないですからね…、寒暖差によって体内の調節機能が追いつかなくなるのです。具体的な症状として、以下のようなものが挙げられます。

・だるさや疲れやすさ:気温差に適応しようとするエネルギー消費が増加し、疲労感が強くなることがあります。
・肌荒れや乾燥:気温差で皮膚のバリア機能が低下し、乾燥や炎症が起こりやすくなります。
・頭痛やめまい、四肢のむくみ:血管の拡張・収縮を管理するのが自律神経。これが乱れるということはすなわち、血流量が乱れてしまうということを意味します。頭痛やめまい、体のむくみを感じる場合もあります。
・便秘や食欲不振:交感神経が作動すると活動を控え、副交感神経が作動すると活発になる消化管ですが、当然のことながら自律神経の乱れは消化機能にも影響を与えます。

このようなストレス・不調が続くと、体内の活性酸素が蓄積し、結果的に体の老化を促進してしまう要因となりえます。では、寒暖差疲労による体のダメージを抑えるためには、どうするのが良いのでしょうか。ポイントは「体を温め、血流を促進する」つまり世間で「温活」と言われている、それがキーワードです。

1に食事2に食事3に食事!

筆者が外来でまず言うのがコレです。我々の体は、日頃我々が口にする食事から作られる、と。寒暖差による体温の乱れを防ぐ場合においても、まず食事からアプローチするのが良いのです。

・ショウガやにんにく、根菜類(にんじん、大根、ごぼうなど):代謝を上げて体を温める=温活に必ず出てくる食材。胃腸を温めることで消化をよくする作用があります。
・発酵食品(ヨーグルト、納豆、キムチ):腸内の善玉菌を増やすことが健康への近道!免疫力を高める効果も期待できます。

こうした食材を一日のどこかに取り入れることで、寒暖差に負けない体づくりが可能です。
寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

意識的にこまめな水分補給を

自律神経は血管を広げたり狭めたりに作用しますので、そこが乱れるということは、血流が乱れるということ。これが疲労感や肌荒れの原因になります。血流バランスを保つことは、健康と美しさの維持に欠かせません。

・1日1〜1.5リットルを目安に、こまめに水分を摂る。
・冷たい飲み物ではなく、白湯やハーブティーを取り入れる。

水分不足は肌の乾燥やシワの原因にもなります。化粧品も大事ですが、中から供給される水分もとても大切です。喉が乾いてから飲む、では遅い。意識的に補給を行いましょう。
寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

適度な運動で血流促進

運動不足は血流の悪化や代謝の低下を招き、寒暖差疲労の悪化要因となります。1日20分、まとめてやるのでも、時間を分けてトータルで20分になるのでもかまいません。「会話しながら続けられる強度」の軽い運動で、体を活性化させましょう。
おすすめはウォーキングやヨガやストレッチ、ですが「テキパキ家事をこなす」などというのも、実はアリなんです。
適度に軽い運動後の爽快感は、寒暖差疲労によるストレス軽減にもつながります。強度をあげすぎると逆に体が弱ってしまいますので「会話しながら続けられる強度」こちらを意識してください。
寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

運動と入浴の合わせ技で、睡眠の質を高める

きちんと食べ、きつすぎない運動をしたら、入浴で質の高い睡眠を確保します。シャワーだけで済ますのではなく、入浴です。

・寝る前にぬるめのお風呂にゆっくり浸かる。40度以下のお湯に10分〜15分。
・入浴剤やアロマの活用。筆者は炭酸を発生する入浴剤を愛用しています。

あとは寒暖差を感じさせないよう、適切な掛け布団やパジャマを選び、充分な時間を確保しましょう。筆者はどうも、ペースが乱れがちですが、入浴の習慣はなんとか欠かさずこなしています。ここをなんとか習慣化することで、睡眠によるエイジングケア効果が高まります。
寒暖差疲労を撃退!今日からできる簡単セルフケア

継続は力なり!

上記のポイントを実践することで、寒暖差疲労を予防しながらアンチエイジング効果を得られるわけなのですが、一時的に頑張るだけではなく、無理なく継続していくというのが、実はとても大事。筆者はなんとか習慣化につなげるため、

・朝起きたら白湯
・通勤の際はエスカレーターではなく階段を使う
・1日5分、部屋の片付け(意外と活動量が上がります。)

こうした小さな行動を積み重ね、習慣としていくことが、健康と美しさを保つ秘訣です。
できることから少しずつ!今この瞬間から、ぜひとも行動に移してみてください。

高血圧に悪影響を及ぼす食品と改善効果がある食品

執筆者: 澤岻薫子(管理栄養士)
[記事公開日] 2024-09-08 [最終更新日] 2025-02-04
健康診断や人間ドッグで高血圧または高血圧のリスクが高いと診断された経験はありませんか?

高血圧は日本人に多い症状で、以前よりも減少したにも関わらず成人の2人に1人が高血圧です。

高血圧はそれ自体にこれといった症状はありませんが、放置すると様々な疾患を引き起こす原因になります。

動脈硬化から始まり、狭心症や心筋梗塞、心不全の様な心臓の病気や脳出血や脳梗塞等の脳血管系の疾患、腎不全等の腎疾患も高血圧によって引き起こされます。

今回は高血圧の概要と食事との関係を解説します。
[ 目次 ]
高血圧に悪影響を及ぼす食品と改善効果がある食品

1.高血圧とは

血圧は心臓から血液を送り出す時の血管に掛かる力の事で、高血圧はその力が強く血管に負担が掛かっている状態です。
血圧は心臓の機能や血管の拡張しやすさ、弾力性に左右されます。
更に、腎機能や神経系、ホルモンや神経伝達物質などの内分泌系にも影響を受けるので、日々変動しています。

臓器の機能や血管の状態、内分泌は日々の生活習慣によって大きく変わってきます。
つまり、高血圧及び高血圧が原因となる疾患は、生活習慣の改善によって予防や緩和が出来るという事です。
ここでは生活習慣の中の食事に焦点を当てて解説します。

2.血圧と食塩

血圧と食事から摂取する食塩は非常に深く結び付いています。
食物から体内に入った食塩=塩化ナトリウムは血液中のナトリウム濃度を上昇させます。
血液の濃度は一定に保つ必要があるため、血中の水分を増やす事でナトリウム濃度を薄めます。

その結果血液量が増え、その分心臓が強い力で送り出さなければいけなくなり、血圧が上がります。
厚生労働省が推奨する食塩の適正量は成人では女性が6.5g、男性が7.5gです。
高血圧に悪影響を及ぼす食品と改善効果がある食品

3.高血圧の原因となる食品

①漬物・塩蔵品
漬物と塩蔵品は本来貯蔵を目的に作られており、食塩の保存性を利用して作られている食品です。
塩は塩素に殺菌作用があり、ナトリウムが細菌が繁殖する為に必要な水分を吸着して利用出来ない様にする事で保存性を高める事が出来ます。

それにより漬物や塩漬けにされた食品は少量でも塩分を多く含んでいます。
食べる量は勿論、食べる頻度を減らす事が必要です。

②加工肉
加工肉も漬物や塩蔵品と同じ理由で塩分が多く使用されています。
生肉と違いすぐに消費しなくても大丈夫な所が便利ですがそれ自体に塩分が含まれていて、更に料理に使うと調味料の塩分も追加されます。

ハムやソーセージ、ベーコン、生ハムは特に注意が必要です。ハムやベーコンは1枚当たり0.3〜0.5g、ソーセージは1本で0.5〜0.7gの塩分が含まれています。

③練り物
魚は肉よりも本体に塩分が多く含まれており、加工される過程で食塩が必須なので塩分量はかなり多くなります。
魚肉の食塩を加えて練る事で粘りが出てまとまる性質を利用して作られているため、食塩なし、または少量では作る事が出来ません。

かまぼこや竹輪はもちろん、あっさりしたイメージのはんぺんも食塩含有量は多くなっています。

④インスタント食品
インスタント食品は特に注意が必要です。
特にカップ焼きそばは1つで1日分の塩分量を超える程の食塩が含まれています。
カップラーメンはスープを残せば少しは塩分摂取量を減らせますが、カップ焼きそばはソースを減らすと味が損なわれるため塩分を減らすのが難しくなっています。

食べるのは極力控え、食べた日はその日だけでなく次の日の塩分量も減らす等の対策が必要です。

高血圧に悪影響を及ぼす食品と改善効果がある食品

4.高血圧を改善する食品

高血圧は食品によって改善する事もあります。改善の因子となるのはカリウムです。
カリウムが多い食品を紹介します。

①生野菜
野菜はどれもカリウムが豊富なものばかりですが、1番カリウムを確実に摂取出来る食べ方は生食です。
カリウムは水溶性なので、茹でると水に溶け出してしまいます。
切り口からも流れ出すので、切った後に洗うのもやめてください。

熱に極端に弱い訳ではないので、加熱調理する場合はレンジを使うと良いでしょう。
野菜の中でも生で食べやすいレタスやトマト、レンジでの調理に向いているブロッコリーやキャベツがおすすめです。

②果物
果物も野菜と同様にどれもカリウムが豊富です。
果物は基本的に生で食べるので、カリウムを確実に摂取出来る食品です。
ただし、食べ過ぎると糖質の摂取量が過剰になります。1日にみかんなら1個、りんごなら半分、バナナは1本が適正量です。
果物の中ではバナナが特にカリウムが多くなっています。

ジュースになってもカリウムは多いままですが、濃縮されており、加糖されているものも多いので糖質の摂取量に気をつけてください。

③芋類
芋類では、里芋、さつまいも、じゃがいもの順にカリウムが多くなっています。
芋は水にさらしてから調理する事も多いので、調理によってカリウムが損失されやすい食品です。
さらす時間を短くしたり、切断面からの流出を減らすためにあまり小さく切らない等の工夫が必要です。

焼き芋やふかし芋、生で食べられる長芋ならカリウムを効率よく摂取出来ます。
こちらも糖質が多いので食べ過ぎには気を付けてください。

④海藻類
昆布やワカメ、ひじき等の海藻類は非常にカリウムが豊富です。
更に食物繊維も多いので、糖質や脂質の吸収を抑える効果もあります。
胃の中で膨張し、満腹感を感じさせる作用もあり、肥満に効果的です。

肥満は高血圧の原因となるので、肥満の予防・改善は血圧にとって重要です。
糖質や脂質は少ないので、食べる量も気にする必要はありません。海藻類は血圧の改善に非常に良い食品と言えます。

*カリウムは血中濃度とナトリウムとのバランスが一定でなければ生命の維持が出来なくなります。腎機能に障害が    あるとナトリウムとカリウムの処理が上手くいかなくなるので、両方を制限する必要があります。
腎疾患がある方はカリウムの摂取は控えてください。
高血圧に悪影響を及ぼす食品と改善効果がある食品

5.まとめ

血圧が気になる方へ注意すべき食品と摂取すべき食品について説明しました。
高血圧は禁煙や睡眠時間の確保、ストレスの軽減、適度な運動、そして適切な食事によって改善する事が出来ます。
食塩は身体に必要な成分ですが、適正量を守らなければいけません。

摂りすぎにならない様に日々の食事を見直す事が大切です。
高血圧は遺伝子の影響も大きいので、今は大丈夫でも身内に高血圧の人がいる場合も注意が必要です。
血圧が気になる方は是非この記事を参考に適切な塩分量の食事を目指してみてください。
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