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他人事じゃない!?「五月病」予防&対策は4月から!

執筆者: 橘田 絵里香 (形成外科医)
[記事公開日] 2024-02-27 [最終更新日] 2024-03-04
日本独自の現象「五月病」…
新入社員のみならず、4月より新たな環境を迎える誰しもに起こりえることです。そもそもストレスや環境の変化が引き起こすこうした身体的・精神的な負担は老化を促進させてしまいます。この機会に、私の専門でもあります「アンチエイジング医学」の観点からも、5月病対策を考えてみましょう。​​
[ 目次 ]
他人事じゃない!?「五月病」予防&対策は4月から!

新入社員だけじゃない!「五月病」

日本独自の現象「五月病」…
4月から始まる新年度、新しい環境や状況への適応が難しく、心身の不調を引き起こすことを指しますこの言葉、特に新入社員や新入学生などが影響を受けやすい傾向があるように言われますが、実は彼らだけではないですよね? アンチエイジングの観点から考えれば、我々世代でも、ストレスや環境の変化が引き起こす身体的・精神的な負担が五月病を招き、老化を促進する可能性は大いにあるのです。

元気なうちに!情報収集

4月から新たな環境に身を置く、となった場合、その状況に適応するために、事前に情報を収集し「相手を知っておく」ことが不可欠です。相手をよく知ればストレスも減る…。これから身を置く場の制度、ルール、文化、これから接する人々ついてできる限りの理解を深め、対処策を練ることが有効です。
他人事じゃない!?「五月病」予防&対策は4月から!

「知った」上で早めにストレス管理

適度なストレスは大事ですが、過度のストレスは老化の原因となる重要な要素の一つに間違いございません。ただでさえストレスが蓄積すると、加齢に伴う身体的な変化や免疫力の低下を招く可能性があるわけですから、こちらも元気なうちから対策できるに限ります。
4月からの段階で「相手」を知った上でのストレス管理法を自分なりに確立し、心身のバランスを保つことで、五月病も予防できる可能性は高まること間違いなしです。

新たな環境で、なるべく不必要なストレスを受けないよう、対策するのは「生きるための知恵」でもありますが、それ以外のストレス軽減の手段として、適度な運動、中でも瞑想やヨガ、ジョギングといったリラクセーション法やマインドフルネスにも働きかけることができる手段を取り入れることが有効です。ぬるいお風呂にゆっくり浸かる、というのもいいですね!

食事も大事です! ストレスや疲労が増すと、栄養不足や不摂生が起こりやすくなるわけです。寝不足は肥満への入り口です。4月からの準備段階で、バランスの取れた食事を心がけ、必要な栄養素を摂取できるよう、より一層気を配るのはとても大事です。今はスマートフォンのアプリなどでも簡単に食事が管理できる時代です。各抗酸化物質、ビタミンC、ビタミンEなどは、老化を防ぐ食事がきちんと取れているか、チェックしておきましょうね!

ちゃんと寝ましょう!ーー十分な睡眠の確保​​を

睡眠不足は老化の加速要因の一つ。睡眠不足はストレス感受性を高める傾向があり、ドカ食い太りの元凶ともなるものです。ちゃんと食べたらちゃんと寝る!これはとても大事です。

4月からの段階で、十分な睡眠を確保できるよう、生活サイクルを見直していきたいところです。つい夜中まで、テレビやスマートフォン(スマホ)を見てしまったり、していませんか?? 私もついついやってしまいがちで反省しきりです。とある女優さんは「22時からスマホは見ない」と決めているのだとか!
そこまで徹底できるかわかりませんが、しかし、そのくらい自己管理を徹底し、適度な睡眠を取るというのは大切なことなのです。
良質な睡眠により、体内の修復や再生が行われ、細胞の老化を防ぐことができますし、睡眠を確保することでストレスへの耐性も向上させることができる、とならばやるしかないですよね?!
他人事じゃない!?「五月病」予防&対策は4月から!

美容ケアも怠らず!?

五月病でなぜ見た目を…? いやいやこちら、大いに関係ありますよ?
なぜなら、見た目を含めた自己評価の低さが、5月病の発症を促進する要因となりえます。自己肯定感が低い人は、変化や挑戦に対する自信を持ちにくく、ストレスに対処する能力も低下するのです。

ストレスを感じると肌荒れや抜け毛などの問題が増えることもありますし、こうもなると悪循環でしかないわけです。美容ケアもストレス管理と共に考えることはとても重要なのです。

そもそも​​肌や髪の老化はアンチエイジングの観点から重要な要素です。4月からの段階で、適切な保湿ケアやUV対策を行うことで、肌や髪の老化を防ぐだけでも、五月病が遠のくような、そんな気がしませんか? 長い目でみても、絶対に後悔することはありませんので、ぜひ実践してみていただきたいです。​​
他人事じゃない!?「五月病」予防&対策は4月から!

それでも五月病になってしまった時のためにーー頼れる先を見つけておく

5月病に陥ってしまった場合、一人で抱え込まずに、どなたかを頼れる状況があると変わってきます。
信頼できる家族や友人に相談することも大切ですが、私が個人的におすすめしたいのが「お互いに全く利害関係のない第三者に相談する」ということです。
私は医師でありながら、臨床心理士の国家資格をもつカウンセラーに、1時間5000円ほどで、不定期に相談に乗ってもらっています。「精神科や心療内科を受診するのは少し抵抗がある」という方もいらっしゃるかもしれませんが、カウンセリングであれば、最近はオンラインなどでお話できたりするケースもあります。そこで「専門医の診断が必要」となれば、そこから医療機関の受診を考えるのでも良いのでは、と思うケースもあります。
「恥の文化」を持つ日本ではまだまだハードル高く感じられるかもわかりませんが、アメリカなどの「ストレス大国」ではカフェに行く感覚で、カウンセラーのところに行くくらいのものです。ぜひ一歩を踏み出してほしいです。


以上、「今からできる五月病の予防法」について、詳しくお届けいたしました。ぜひこの機会にいざという時のことをシミュレーションしておきましょう。

甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法

執筆者: 井上まりあ(薬剤師)
[記事公開日] 2023-03-11 [最終更新日] 2024-03-04
ついつい手が伸びてしまう甘いもの。
甘いものを摂らないと落ち着かないのは、身体が疲れているサインかもしれません。
糖質を過剰に摂ることで身体の中で起こる変化と、その対策についてお伝えします。
[ 目次 ]
甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法

甘いものがやめられないのは身体が疲れているサイン?!

「糖質」は大切なエネルギー源。
人が、しっかり活動するために大事な栄養素の一つです。
ただ、ついつい摂りすぎてしまうことも多いので注意したい栄養素でもあります。

・甘いもの、お菓子が大好きで気づいたら食べている
・ストレス解消として甘いものはやめられない
・便秘や下痢が多く、おならが臭い

こんなことがあれば、糖質を摂りすぎている可能性があります。

糖質を摂らないと落ち着かない、甘いものを欲しがるということは
身体が疲れているサインかもしれません。

なぜなら身体のエネルギー産生が上手くいってない場合
素早くエネルギーになる糖質への欲求が高まるからです。

エネルギーになる糖質を食べているのに、エネルギー産生が上手くいかないとは
どういうことなのでしょうか。

こちらの記事では、糖質を過剰に摂りすぎてしまうと、
どんなことが身体の中で起こっているのか、分かりやすくお伝えしていきます。

糖質の働きとは

炭水化物は、炭素と水素と酸素が組み合わさってできている化合物です。
エネルギーを産生する栄養素で、たんぱく質、脂質とともに三大栄養素と呼ばれています。
人が一日摂取するエネルギー源のうち、50〜60%は炭水化物由来です。

炭水化物は、消化・吸収されて体内で利用される”糖質”と、
体内の消化酵素で消化されずに、
そのまま大腸に辿り着く”食物繊維”に大別されます。

炭水化物の主な役割は、身体を動かすエネルギー源になること。
食物繊維がエネルギーとして利用されるのはほんのわずかで、
炭水化物由来のエネルギーのほとんどが、糖質によるものと考えられています。

糖質は1g当たり約4キロカロリーのエネルギーを生み出しています。

さらに糖質は、単糖類、少糖類、多糖類に分類され、
中でもブドウ糖は脳の唯一のエネルギー源とされています。

不足すると、疲労感や集中力低下に繋がります。
脳のエネルギー消費量は大きいにも関わらず、
脳は脂質やたんぱく質をエネルギー源として利用できません。

また、脳はブドウ糖を蓄えておくこともできず、常に補給が必要です。
甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法

糖質を過剰に摂るとどうなる?

過剰に摂取した糖類は、エネルギーとして使われない時は、中性脂肪などに変換されて
身体の中に蓄えられます。
他にも糖質を摂りすぎてしまうと身体の中ではこんなことが起こっています。


①血糖値の乱降下
②ビタミンB群が不足する
③腸内環境の悪化
④炎症が起きやすくなる
⑤栄養不足

1つずつ、解説していきます。


①血糖値の乱降下

摂取した食べ物が糖に変わり、血液中を流れるグルコース(ブドウ糖)のことを、血糖値といいます。
先にお伝えした通り、脳は通常のエネルギーとしてブドウ糖しか利用できないため、
日常生活を問題なく送るためには血糖値を一定に保っておく必要があります。

食後の血糖値が上がると、インスリンというホルモンが分泌されます。
インスリンは、人の身体で唯一の血糖値を下げるホルモンです。
食後に眠くなったりするのは、まさにこのインスリンの働きが関係しています。

糖質の量が多いと血糖値の急上昇が起こりやすくなります。
近年では「血糖値スパイク」などと言われ、話題となっています。
血糖値は、急に上がったり下がったりすることより安定させることが大事です。


②ビタミンB群が不足する

過剰な糖質はビタミンB群の消費が激しくなり、疲れ・メンタルの不調に繋がるリスクがあります。
糖質をエネルギーに変えるには、ビタミンB1が必要なので、一緒に摂る必要があります。
ビタミンB1が足りず、糖質が上手く代謝されないと身体に乳酸が溜まり、倦怠感が出てきます。

運動量が多くてエネルギーをたくさん消費する人や、ご飯や麺類、
甘いものなどから糖質を多く摂取する人は、
より多くのビタミンB1が必要なので、不足しないように心がけましょう。


③腸内環境の悪化

過剰な糖質はお腹の菌に影響を与えます。
便秘や下痢・膨満感・腹痛・おならが臭い、こんな症状があれば要注意です。

腸内細菌の働きを分かりやすく説明した用語として、善玉菌、悪玉菌、日和見菌などがあります。

これらの菌は、互いに存在していることが大切です。
糖質を過剰に摂ると、この腸内環境のバランスが崩れ、脂肪を貯めやすい身体になると考えられています。


④炎症が起きやすくなる

手軽に手に摂れるジュース・スイーツ・ジャンクフード・お菓子など口にする頻度はいかがでしょうか。
このようなものをよく食べていると、腸・身体全体に炎症が引き起こされて、
肥満・便秘・肌荒れ・頭痛、このような症状となって現れます。

なぜなら、手軽に摂れる加工食品には、トランス脂肪酸や砂糖、食塩などが多く含まれているからです。
肥満や、高血圧、メタボリックシンドローム、脂質異常症を引き起こすリスクがあることが分かっています。


⑤栄養不足

お菓子やジャンクフードはカロリーは高いですが、実は栄養価は低いです。
身体の成長や代謝に必要な栄養素が補えないため、栄養不足になります。

また、甘いものを食べると、身体が糖質を少しでも排出しようとして水分を多く欲します。
ここでまたジュースなどで補おうとするのは逆効果です。
糖質を上手く代謝できず、倦怠感が増し、さらに甘いものを欲するという悪循環に陥ってしまいます。
甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法

甘いものの食べ過ぎを防ぐには?

忙しい毎日、ホッと一息つく時、誰でも甘いものが食べたくなると思います。

甘いものへの欲求を少しでも減らしていくためには
バランスの摂れた食事が大切なのはもちろんのこと、適度な運動、睡眠を十分にとるなど
身体にストレスを貯めない生活を送ることが大切です。

また、血糖値を安定させ、糖質の過剰摂取を防ぐためのポイントは、
空腹の時間を長く摂りすぎないこと。
空腹の時間が長すぎると、早食いやドカ食いの原因になりかねません。

仕事の都合などで食事の間隔が空いてしまう時は、野菜や、汁物から口にして、
血糖値を急に上げない食べ方をするように工夫しましょう。
甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法

まとめ

糖質は悪者ではなく、エネルギー源となる大切な栄養素。
しかし、過剰摂取をすることで、肥満、便秘、肌荒れなどの不調を引き起こします。
将来的には高血圧、メタボリックシンドロームなどの生活習慣病に繋がるリスクもあります。

甘いものがやめられないあなたは、身体が疲れていて、
エネルギー産生が上手くいっていない可能性があります。

バランスの良い食事を食べ、適度な休息をとり、リラックスして過ごすようにしましょう。
甘いものがやめられない原因とは?身体のメカニズムと対策法
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