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【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

執筆者: 橘田 絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2026-08-01 [最終更新日] 2026-07-20
夏の不調というと、熱中症や紫外線対策に目が向きがちですが、同じくらい大事なのが「冷え対策」。
外は猛暑、室内は冷蔵庫。温度差に振り回され、気づかないうちに体にダメージが蓄積されていきます。
今回は、夏ならではの冷え対策として、体の「内側」から整えるケアについてお伝えします。
[ 目次 ]
【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

夏の冷えは「内側」から

夏の不調というと、熱中症や紫外線対策に目が向きがちですが、同じくらい大事なのが「冷え対策」。

冷えというと、冬に手足が冷たくなるイメージが強いかもしれません。しかし実は、常夏の南国に住まわれている方こそ、冷え性だったりするものです。外は猛暑、室内は冷蔵庫。温度差に振り回されながら、冷房の効いた室内、冷たい飲み物、アイス、薄着、シャワーだけの入浴……、夏の生活は意外なほど体を冷やし、ダメージを蓄積させる要素に満ちているのです。

夏の冷えは、冷房や冷たい飲食物によって、体の表面だけでなく内臓側からも起こりやすい。特に気をつけたいのが胃腸の冷えです。
暑い日には、氷入りの飲み物、冷たい麺、アイスクリームやかき氷などを口にする機会が増えますよね。もちろん、ほてった体を冷ますという意味でも、冷たいものを絶対に避ける必要はありません。ただし、それが続きすぎると胃腸の働きが鈍り、体のだるさや食欲不振、胃もたれ、下痢、便秘など、いわゆる「夏バテ」と呼ばれる症状につながることがあります。

冷房の効いた室内で長時間過ごした結果、全身の血流が悪くなり、手足の冷えやむくみ、肩こり、頭痛を感じやすくなりがち。にもかかわらず、湯船につからずシャワーのみ、これはいけません。

冷たい飲み物は「量」と「タイミング」を意識

夏に冷たい飲み物を飲むこと自体が悪いわけではありません。問題は、一日中、冷たいもの「しか」飲まないことです。

たとえば、朝起きてすぐのタイミングというのは、体温や内臓温は通常より低く、内臓の動きは控えめとなっています。そのような状況で冷たいものを飲んでしまうと、さらに内臓の動きが悪くなってしまう恐れがある。筆者は外来で、朝一番は「夏でも白湯」をおすすめしています。特に胃腸が弱い方、夏になるとお腹を壊しやすい方、朝いちばんの飲み物を白湯に変えてみてください。何かしらの変化を感じられるかもしれません。

外出後や運動後、入浴後など、体温が上がっているときには冷たい飲み物が心地よく感じられますよね。それは「上がりぎみの体温が本来の体温に戻るから」。本来よりも体がほてっている、体温が上昇していると感じている時の冷たい飲み物は、正義です。ただし、一気飲みより少しずつ飲むことを意識しましょう。水分補給は「こまめさ」がポイントです。

また、カフェインを含む飲み物や甘い飲み物を水分補給の中心にしてしまうのもよくありません。基本は水や麦茶などにしつつ、体温がさほど上昇していないと感じるときは常温もしくは温かくして飲むなど、小さな調整をしながら飲んでみてください。
【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

食事では「温かい一品」を足す

夏の食事は、そうめん、冷やし中華、サラダ、冷奴など、冷たいメニューに偏りやすくなります。食欲が落ちる季節には食べやすいものを選ぶことも大切ですが、毎食冷たいものだけになると、胃腸が冷え続けてしまいます。腸内の消化酵素は一定の温度で一番働くようにできております。まだエビデンスは出切ってないですが、筆者は胃腸の温度を下げすぎないよう、日々工夫することを推奨しています。

そこでおすすめなのが、「温かい一品」を足すことです。たとえば、冷たい麺に温かい味噌汁を添える、サラダにスープをつける、冷奴に生姜やねぎをのせる、温かいお茶を食後に飲む。ほんの少しの工夫で、変われます。このくらいのゆるさが、続けやすい内側ケアです。

生姜、ねぎ、しそ、みょうが、にんにく、唐辛子など、薬味を上手に使うのもよい方法です。香りや刺激で食欲を助けてくれます。ただし、刺激物の摂りすぎにはご注意ください。
【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

冷房対策は、体の“首”を守る

冷房による冷えを防ぐには、設定温度だけでなく、体のどこを冷やさないかも大切です。オフィスや電車、商業施設など、自分で温度調整ができない場面も多いでしょう。特に意識したいのが、首、手首、足首です。薄手の羽織りもの、ストール、靴下、腹巻きなどを活用しましょう。

冷房の風が直接体に当たる環境では、体感温度が実際の室温より低く感じられます。席の位置を変える、風向きを調整する、風が当たる部位を覆うなど、できる範囲で工夫してみましょう。

体を冷やさないことは、我慢して暑さに耐えることではありません。熱中症対策として冷房は必要です。そのうえで、冷やしすぎないように自分の体を守る。ここが夏の冷え対策のポイントです。

オフィスなどでは足首を回す、ふくらはぎを軽く動かすなど、下半身の巡りも意識してみてください。体を動かすことで冷えは軽減できます。
【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

湯船で、巡りを取り戻す

暑い日はシャワーだけで済ませたくなりますが、冷房で冷えた体を整えるには、湯船につかることも有効です。筆者は真夏でも湯船は欠かせません。
長湯をする必要はないのです。ぬるめのお湯に短時間つかるだけでも、血流が促され、こわばった筋肉がゆるみやすくなります。
筆者は冷感タイプの炭酸入浴剤を愛用しています。メントールが配合され、お風呂上がりのひんやり爽快感は、今ではすっかりやめられなくなっています。

冷え対策は、特別なことを一気に始めるより、日々の小さな調整が効いてきます。冷たい飲み物を少し控える、温かい汁物を足す、冷房の風からお腹や首元を守る、湯船につかる日を増やす……。
夏だからこそ、冷やしすぎず、巡らせて、胃腸をいたわる。夏の内側ケアは、元気に秋を迎えるための静かな仕込みなのです。
【夏の内側ケア】冷房・冷たい飲み物による冷え対策

高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

執筆者: 岡村珠春(管理栄養士)
[記事公開日] 2022-12-16 [最終更新日] 2026-07-20
高齢者になると、自分で食べることが難しくなってきます。

自分で食べることは体や認知機能、心にも良い影響を与えます。

今回は、いつまでも自力摂取を続けるための支援を紹介していきます。
[ 目次 ]
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

自力で食べることのメリット

自力で食事をとることのメリットは全部で2つあります。
①自分で食べているという満足感を得られる 
②生活リハビリになる

自分で食べられる力があるけれど、食事介助をしてしまうと自尊心を損なうことになりかねません。

また、食事をとるうえで様々な動きをしたり、体の機能を使うため、
生活リハビリとなり、残存機能の維持につながります。自力摂取を支援するためには、食事環境を整えることが大切です。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

持ちやすい食具を活用しましょう!

普段使用している茶わんや食器が重く感じ、持って食べることが困難な場合に食事が進まない事例があります。

特に認知機能が低下している場合、本人が上記の理由がわからず突然食事をとらなくなってしまい、痩せていってしまいます。

また、関節を動かしにくくなったり筋肉量が低下するなど、身体機能低下によりスプーンや箸を使いにくくなることもあります。

市販されている自助具や介護食器具で召し上がることもお勧めです。

通常の食器と比べて持ちやすく、飲み込みやすい形状になっているもの等、食事負担が軽くなるようなものが揃えられています。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

ご飯を見やすくして、自分で食べられるようにしましょう

高齢者の中には視力低下により、内側が白色の茶碗に白米が盛られていると、白米が見えず認識できない場合があります。

そのため、本人は完食したと勘違いをしてしまい食事を十分にとれていない可能性があります。

その場合は、内側が黒っぽい色の茶碗に白米を盛り付けると見やすくなり、食べやすくなります。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

早食いの人は要注意!咽こみの原因になります!

早食いは咽こみや誤嚥のリスク因子となります。

若い時から早食いの習慣のある高齢者の方では、改善するのは困難です。

そのような方には小さいスプーンをお使いいただいたり、取り皿に取り分けてから召し上がっていただくことで、

のどに詰まり窒息してしまうリスクを軽減できます。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

食事に集中できるようにしましょう!

年をとると、集中力が続かなくなり食事中も注意散漫になってしまう場合があります。

特に、食事中にテレビに気をとられ手が止まってしまう方も多いです。

食事の時にはテレビを消したり、つけていても見えない位置で召し上がるとよいでしょう。

ご家族が一緒に住んでいる場合は、声掛けをしてあげることも大切です。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

食後すぐに横になるのは控えましょう

食事をとることにも体力を使います。
高齢者には、食事が疲労の原因となり食べ終わってすぐに横になりたい方もいます。

食後にすぐに横になると、食べたものや胃酸が逆流し逆流性食道炎の原因となる可能性があります。

食後2~3時間は横にならないようにしましょう。
高齢者の食事について!いつまでも自力で召し上がるために

まとめ

いつまでも自分の力で食べることは、健康寿命を伸ばすことにつながります。
食べずらそうな様子を見て、すぐに食事介助するのではなく、少しでも自分で食べられるよう支援することが大切です。
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