冬に悪化する関節痛 ――「寒さのせい」とする前にできること
執筆者: 橘田 絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2025-11-29 [最終更新日] 2026-04-07
[ 目次 ]

悩ましい…冬の関節痛
冬になると、膝や腰、指の関節が「朝だけ痛い」「動き出すまで重い」と感じる方、多いかと思います。
「年のせい」「寒さのせい」と片づけてしまいがちですが、老化というのは生活習慣が原因の多くを占めることがわかっています。冷えが深まるこの時期こそ、関節を守るための生活習慣を見直すチャンスです。
「年のせい」「寒さのせい」と片づけてしまいがちですが、老化というのは生活習慣が原因の多くを占めることがわかっています。冷えが深まるこの時期こそ、関節を守るための生活習慣を見直すチャンスです。
なぜ冬は関節が痛みやすいのか
寒くなると血管が収縮し、関節や筋肉に流れる血液量が減ります。血流が悪くなると、筋肉や腱がこわばり、ちょっとした動作でも負担が集中します。
また、関節をスムーズに動かすための「滑液(かつえき)」も気温が下がると粘度が増し、動きが鈍くなる可能性が指摘されています。
また、関節をスムーズに動かすための「滑液(かつえき)」も気温が下がると粘度が増し、動きが鈍くなる可能性が指摘されています。

「冷やさない」「固めない」「動かす」
関節痛の予防で大切なのは、温めながら適度に動かすことです。
湯船につかるときは、ぬるめ(38〜40℃)で15分程度じっくり温まるのが理想です。入浴中に膝や腰を軽く回すと血流がより促進されます。
それだとどうしてもぬるく感じる、という方、筆者は湯船に炭酸を発する入浴剤を入れ、湯船につかる横で熱いシャワー(40℃〜42℃)を出しっぱなしにしております。浴室が十分に温まる前に裸になってしまうと、寒暖差による体への負担が大きくなってしまいがちですが、浴室をあらかじめ温めることでヒートショック対策にもなります。
環境保全的にはあまり褒められたことではないかもしれませんが、スチームサウナ状態を作り上げ、体温以上の温度の蒸気を吸い込むと、あっという間に体があたたまり、じわっと汗が出てきます。
また、外出時にはサポーターやレッグウォーマー、機能下着などを活用して「冷やさない仕掛け」をつくりましょう。特に膝と足首の冷えは関節痛を悪化させます。
「痛いから動かさない」は逆効果であることはいうまでもありません。
起床後すぐに膝をゆっくり伸ばす・足首を回すことにはじまり、とにかく1時間以上座りっぱなし、立ちっぱなしの
デスクワークの合間に椅子の上でかかとを上げ下げするなど、1時間に1回動く習慣をつけることが、血流改善とこわばり予防につながります。
湯船につかるときは、ぬるめ(38〜40℃)で15分程度じっくり温まるのが理想です。入浴中に膝や腰を軽く回すと血流がより促進されます。
それだとどうしてもぬるく感じる、という方、筆者は湯船に炭酸を発する入浴剤を入れ、湯船につかる横で熱いシャワー(40℃〜42℃)を出しっぱなしにしております。浴室が十分に温まる前に裸になってしまうと、寒暖差による体への負担が大きくなってしまいがちですが、浴室をあらかじめ温めることでヒートショック対策にもなります。
環境保全的にはあまり褒められたことではないかもしれませんが、スチームサウナ状態を作り上げ、体温以上の温度の蒸気を吸い込むと、あっという間に体があたたまり、じわっと汗が出てきます。
また、外出時にはサポーターやレッグウォーマー、機能下着などを活用して「冷やさない仕掛け」をつくりましょう。特に膝と足首の冷えは関節痛を悪化させます。
「痛いから動かさない」は逆効果であることはいうまでもありません。
起床後すぐに膝をゆっくり伸ばす・足首を回すことにはじまり、とにかく1時間以上座りっぱなし、立ちっぱなしの
デスクワークの合間に椅子の上でかかとを上げ下げするなど、1時間に1回動く習慣をつけることが、血流改善とこわばり予防につながります。

筋肉量を減らさない
関節を支えているのは筋肉です。特に太もも(大腿四頭筋)やお尻(大殿筋)が衰えると、膝や腰への負担が一気に増えます。
筋トレと聞くと構えてしまう人も多いですが、「今より衰えないようにする」のがまず第一。寒い冬はどうしても活動量が落ち、筋肉量が低下しやすい時期ですが、「億劫だから動かない」をなくしましょう。
「座ったまま膝を伸ばす」「寝る前に10回だけお尻を持ち上げる」などのミニ運動もいいですね。
「冬に動ける人ほど、春以降の体がラク」になります。寒さに負けず、日常の中で動きを減らさないように心がけるだけでも、関節の老化を先延ばしにできる猶予が生まれます。
筋トレと聞くと構えてしまう人も多いですが、「今より衰えないようにする」のがまず第一。寒い冬はどうしても活動量が落ち、筋肉量が低下しやすい時期ですが、「億劫だから動かない」をなくしましょう。
「座ったまま膝を伸ばす」「寝る前に10回だけお尻を持ち上げる」などのミニ運動もいいですね。
「冬に動ける人ほど、春以降の体がラク」になります。寒さに負けず、日常の中で動きを減らさないように心がけるだけでも、関節の老化を先延ばしにできる猶予が生まれます。
食生活で「内側から」関節を守る
関節の滑らかな動きを支えるには、栄養も重要です。
関節に直接移行する栄養素、というのはまだ研究結果が出ていない部分が多いのですが、
まず何よりも体重のコントロール!
体重が重いことで、腰や膝などの関節にかかる負担が大きくなってしまいますからね。
長年、肥満や過体重の状態でいることは関節の負担にもつながることは言うまでもありません。
こうした負担が痛みの原因となりますので、体重を増やさないような食生活が大切なのです。
・ビタミンC(みかん・ブロッコリーなど):研究段階において、コラーゲン生成を助け、軟骨を強化する可能性あり
・ビタミンD(鮭・卵・きのこ類など):骨の健康を守る
・オメガ3脂肪酸(青魚・アマニ油など):抗炎症・抗酸化。老化を遅らせるカギとなります
冬といえば鍋料理があるじゃあ、ないですか!
温かい食事は血流を促し、冷えの改善にもつながりますし、魚や豆腐、野菜をたっぷり入れれば、自然にこれらの栄養を摂ることができます。鍋は、あなどれません。
関節に直接移行する栄養素、というのはまだ研究結果が出ていない部分が多いのですが、
まず何よりも体重のコントロール!
体重が重いことで、腰や膝などの関節にかかる負担が大きくなってしまいますからね。
長年、肥満や過体重の状態でいることは関節の負担にもつながることは言うまでもありません。
こうした負担が痛みの原因となりますので、体重を増やさないような食生活が大切なのです。
・ビタミンC(みかん・ブロッコリーなど):研究段階において、コラーゲン生成を助け、軟骨を強化する可能性あり
・ビタミンD(鮭・卵・きのこ類など):骨の健康を守る
・オメガ3脂肪酸(青魚・アマニ油など):抗炎症・抗酸化。老化を遅らせるカギとなります
冬といえば鍋料理があるじゃあ、ないですか!
温かい食事は血流を促し、冷えの改善にもつながりますし、魚や豆腐、野菜をたっぷり入れれば、自然にこれらの栄養を摂ることができます。鍋は、あなどれません。

睡眠も「痛み予防」の一部
意外かもしれませんが、睡眠不足も関節痛を悪化させます。
自律神経が乱れると血流が滞り、筋肉の緊張が取れにくくなりますし、精神に余裕がなくなると、それだけで痛みを感じやすくなってしまう側面があるのです。
そのためにも、夜はしっかり休むこと。
寝る2時間前にお風呂から上がると、ちょうどベストタイミングで眠くなってくれます。寝る直前にスマートフォンやテレビをみてしまっている方、ブルーライトの影響で、良質の眠りが妨げられてしまいますので、要注意ですよ。
自律神経が乱れると血流が滞り、筋肉の緊張が取れにくくなりますし、精神に余裕がなくなると、それだけで痛みを感じやすくなってしまう側面があるのです。
そのためにも、夜はしっかり休むこと。
寝る2時間前にお風呂から上がると、ちょうどベストタイミングで眠くなってくれます。寝る直前にスマートフォンやテレビをみてしまっている方、ブルーライトの影響で、良質の眠りが妨げられてしまいますので、要注意ですよ。

冬こそ、億劫がらず、関節痛予防を!
冬の寒さは血流低下や筋肉のこわばりを招き、関節痛が悪化しやすくなります。
「冷やさない・固めない・動かす」ことをこころがけ、栄養と睡眠で体の内側からもコンディションを整えてみましょう。
寒い季節を「痛みの季節」にするか、「整える季節」にするかは自分次第。
春になったとき、スッと軽く動ける体を手に入れるため、この冬こそ、関節ケアを始めてみましょう。
「冷やさない・固めない・動かす」ことをこころがけ、栄養と睡眠で体の内側からもコンディションを整えてみましょう。
寒い季節を「痛みの季節」にするか、「整える季節」にするかは自分次第。
春になったとき、スッと軽く動ける体を手に入れるため、この冬こそ、関節ケアを始めてみましょう。

















