涼しくなったら再開したいーーついサボりがちな健康習慣
執筆者: 橘田 絵里香 (形成外科医)
[記事公開日] 2025-07-30 [最終更新日] 2025-12-14
この機会に「夏、ついできなかったこと」おさらいしてみませんか?
[ 目次 ]

「夏の停滞モード」から「秋の整えモード」へ
猛暑の夏、いやあ、今年も手強かったですよねえ…。いやはや、おつかれさまでした。
暑さが少しずつ落ち着いてくる9月は、心と体がようやく「再起動」できる時期。真夏の間にお休みしていた健康習慣を、少しずつ再開するにはぴったりのタイミングではないでしょうか。
この機会に「夏、ついできなかったこと」をおさらいしながら、「涼しくなったからこそ、始めやすい健康習慣」と、その効果的な取り入れ方をまとめていこうかと思います。
暑さが少しずつ落ち着いてくる9月は、心と体がようやく「再起動」できる時期。真夏の間にお休みしていた健康習慣を、少しずつ再開するにはぴったりのタイミングではないでしょうか。
この機会に「夏、ついできなかったこと」をおさらいしながら、「涼しくなったからこそ、始めやすい健康習慣」と、その効果的な取り入れ方をまとめていこうかと思います。
1日の歩数確認を習慣化&ウォーキングで生活リズムを立て直す
暑さのせいで外出を控えていた方、やむなくショッピングモールでウォーキングしていた方、夏の歩数はいかがでしたでしょうか。スマートフォンなどで簡単に計測できますので、まずはこの機会に見直してみてください。1日5000歩〜8000歩は歩きたいところですね。
9月に入ると「朝の空気が心地よい」と感じる瞬間が増えてきます。朝の光を浴びながらのウォーキングは、自律神経が整い、夜の眠りもスムーズに。夏の間に乱れてしまった睡眠リズムや、体内時計のズレをリセットする効果もあります。
夜型のみなさま、お仕事帰りでも大丈夫です。「1日30分も歩くなんて無理…」という方、まずは10分の“散歩”からでいいんです。エスカレーターの使用をやめる、駅まで一駅分歩く、コンビニまで遠回りするなど、生活に組み込む形でもOKなのです。「1日の累計が5000歩」になればよいのですから。
ジムに通う必要はありません。まずは歩数の測定と、日々の生活にプラスアルファでできることから、整えていきましょう!
9月に入ると「朝の空気が心地よい」と感じる瞬間が増えてきます。朝の光を浴びながらのウォーキングは、自律神経が整い、夜の眠りもスムーズに。夏の間に乱れてしまった睡眠リズムや、体内時計のズレをリセットする効果もあります。
夜型のみなさま、お仕事帰りでも大丈夫です。「1日30分も歩くなんて無理…」という方、まずは10分の“散歩”からでいいんです。エスカレーターの使用をやめる、駅まで一駅分歩く、コンビニまで遠回りするなど、生活に組み込む形でもOKなのです。「1日の累計が5000歩」になればよいのですから。
ジムに通う必要はありません。まずは歩数の測定と、日々の生活にプラスアルファでできることから、整えていきましょう!

冷たい飲み物を控え、内臓を労わる
冷たい物のとりすぎはよくない、と、頭でわかっていながら、つい、暑さで冷たい飲み物やアイス、冷たい麺類を口にしていた方も多いのでは? 何を隠そう筆者もその一人です。
が、涼しくなった今、そろそろ見直してまいりましょう。
これらは体を冷やすだけでなく、胃腸への負担にもつながります。なぜなら胃腸は36℃台後半〜37℃前半と、イメージ的に「体温より高め」なのですよ。
ですので、冷やしてばかり、ではだめなのです。
秋は“食欲の秋”とも言われるように、消化吸収力が戻ってくるタイミング。
ここで意識しておきたいのが、「朝は白湯」そして日中も「温かい飲み物・スープに切り替える」ことです。
● 朝の1杯を冷たい水から白湯に
● 食事に具だくさん味噌汁を加える
● お茶やコーヒーも“常温〜ぬるめ”を意識
胃腸を内側から温めることで、動きもよくなり、夏の疲労がたまった体の回復も早まります。
が、涼しくなった今、そろそろ見直してまいりましょう。
これらは体を冷やすだけでなく、胃腸への負担にもつながります。なぜなら胃腸は36℃台後半〜37℃前半と、イメージ的に「体温より高め」なのですよ。
ですので、冷やしてばかり、ではだめなのです。
秋は“食欲の秋”とも言われるように、消化吸収力が戻ってくるタイミング。
ここで意識しておきたいのが、「朝は白湯」そして日中も「温かい飲み物・スープに切り替える」ことです。
● 朝の1杯を冷たい水から白湯に
● 食事に具だくさん味噌汁を加える
● お茶やコーヒーも“常温〜ぬるめ”を意識
胃腸を内側から温めることで、動きもよくなり、夏の疲労がたまった体の回復も早まります。

シャワー生活から「湯船」に切り替える
本当は、真夏でもぬるいお湯にご入浴いただけたら、と、今までのコラムにも書いてはきましたけれども、
つい、実践できなかった方、いらっしゃるのではないのでしょうか。
暑い季節はついついシャワーで済ませがちだった方も、涼しくなるこの時期にぜひ湯船生活に切り替えいただきたいところです。
38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分浸かることで、副交感神経が優位になり、寝つきが良くなるほか、むくみ・冷え・肩こりの改善にもいいのです。
さらに、秋にありがちな「気分の落ち込み」≒9月病予防にも有効です。
バスソルトやアロマオイルを使うのもいいですね。この機会にバスタイム、ぜひとも楽しんでいただきたいです。
つい、実践できなかった方、いらっしゃるのではないのでしょうか。
暑い季節はついついシャワーで済ませがちだった方も、涼しくなるこの時期にぜひ湯船生活に切り替えいただきたいところです。
38〜40℃のぬるめのお湯に10〜15分浸かることで、副交感神経が優位になり、寝つきが良くなるほか、むくみ・冷え・肩こりの改善にもいいのです。
さらに、秋にありがちな「気分の落ち込み」≒9月病予防にも有効です。
バスソルトやアロマオイルを使うのもいいですね。この機会にバスタイム、ぜひとも楽しんでいただきたいです。

サボっていた「ストレッチ」もう一度だけ始めてみよう
エアコンで冷えた体、座りっぱなしで固まった筋肉…。
わかっていても「面倒」でやめてしまっていた人も多いのが「ストレッチ」じゃないでしょうか。
実は、秋はストレッチの効果が感じやすい季節。筋肉の緊張が緩みやすくなる気温なので、動かしたときに「気持ちいい」と感じやすく、習慣化のハードルがグッと下がるんです。
●1時間〜1時間半以上座りっぱなし、立ちっぱなしを避ける
● 朝の深呼吸とともに肩回し
● 入浴後の5分ストレッチ
● 寝る前に股関節をゆるめる
無理なく取り入れられるものから、再スタートしてみませんか?
わかっていても「面倒」でやめてしまっていた人も多いのが「ストレッチ」じゃないでしょうか。
実は、秋はストレッチの効果が感じやすい季節。筋肉の緊張が緩みやすくなる気温なので、動かしたときに「気持ちいい」と感じやすく、習慣化のハードルがグッと下がるんです。
●1時間〜1時間半以上座りっぱなし、立ちっぱなしを避ける
● 朝の深呼吸とともに肩回し
● 入浴後の5分ストレッチ
● 寝る前に股関節をゆるめる
無理なく取り入れられるものから、再スタートしてみませんか?

「やる気が出ない」は、糖化ストレスのサインかも?
夏バテの名残や、冷たい炭水化物・糖質の摂りすぎで、なんかだるい、やる気がでないケースも。
そのだるさ・眠気・集中力の低下…それ、実は「糖質依存」が原因かもしれません。
● 食事の最初には野菜とスープ、その次にタンパク質(お肉やお魚)を
● 甘い飲み物・お菓子は「一口満足」。立て続けではなく、1つ1つゆっくり味わいながら、満足度を確かめる
ほんの少しの意識で、「気分がスッキリ」「やる気が戻ってくる」のを実感できるかもしれません。
そのだるさ・眠気・集中力の低下…それ、実は「糖質依存」が原因かもしれません。
● 食事の最初には野菜とスープ、その次にタンパク質(お肉やお魚)を
● 甘い飲み物・お菓子は「一口満足」。立て続けではなく、1つ1つゆっくり味わいながら、満足度を確かめる
ほんの少しの意識で、「気分がスッキリ」「やる気が戻ってくる」のを実感できるかもしれません。
おわりに:無理せず、でもちょっとだけ前向きに
やらなければ、と思いつつも、夏の暑さでサボってしまった健康習慣…誰にでもありえることです。
でも大切なのは、「できなかったこと」を見直し、「また始められるチャンス」を見いだすこと。涼しくなる秋は、心にも体にも余白が生まれる季節であり、こうした習慣の見直しにとても良い期間ではないでしょうか。
完璧を目指す必要はありません。ほんのひとつだけでも、再開できたらそれだけで前に進めます。
新しい季節の始まりとともに、自分の体をゆっくり整えていきましょう。
でも大切なのは、「できなかったこと」を見直し、「また始められるチャンス」を見いだすこと。涼しくなる秋は、心にも体にも余白が生まれる季節であり、こうした習慣の見直しにとても良い期間ではないでしょうか。
完璧を目指す必要はありません。ほんのひとつだけでも、再開できたらそれだけで前に進めます。
新しい季節の始まりとともに、自分の体をゆっくり整えていきましょう。

















