今から気をつけたい「光老化」とその対策
執筆者: 橘田絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2023-01-09 [最終更新日] 2023-03-02
年齢といった「自然老化」の割合はわずか20%、残りの8割はそのほとんどが「光老化」によるもの、つまりご自身の心がけ次第でコントロールできることなのです! だとしたらどういう対策をすべきなのか、この場でお伝えいたします。
[ 目次 ]
お肌の老化、「もう歳だから」で逃げていませんか?
高齢化社会において、お肌のシミ・シワ・タルミで悩まれる方は増えています。が、中には「年齢のせいだからしょうがない」「遺伝だから」などといった理由を出されて何も対策しない方の多いこと。
残念ながら肌の老化に関して年齢などによる、いわゆる「自然老化」の割合はわずか20%、つまり2割にすぎません。残りの8割はご自身の心がけ次第でコントロールできることです。言い方を変えると、肌の老化が早いのは、年齢のせいではなく、ご自身の努力が足りない、あるいは努力する方向が間違っているから、とも言えるのです。
では「残りの8割」の要素とは何なのでしょうか。
残念ながら肌の老化に関して年齢などによる、いわゆる「自然老化」の割合はわずか20%、つまり2割にすぎません。残りの8割はご自身の心がけ次第でコントロールできることです。言い方を変えると、肌の老化が早いのは、年齢のせいではなく、ご自身の努力が足りない、あるいは努力する方向が間違っているから、とも言えるのです。
では「残りの8割」の要素とは何なのでしょうか。
「光老化」に御用心!
お顔など日光にさらされる肌の老化、20%が先ほど申し上げた、年齢などによる「自然老化」、そして残りの80%のほとんどが紫外線による「光老化」です。あとは「こすり洗い」などによる摩擦により、シミやシワが生じたり、といったこともありますが、光老化の影響に比べると非常に少ないです。
つまり、「日光に当たらない」ことでお肌を若いままに保つことができるということなのです。
例えば、スポーツ選手。サッカーやテニスの選手と、バレーボールや卓球の選手ではどうでしょう、室内で行われるバレーボールや卓球の選手って、みなさん、お肌が白くてモチモチ、ハリがありませんか? これは体育館でスポーツすることにより「日光にさらされない」そして動くことで血が巡り、加えて汗をかくことで「肌の湿度が保たれる」ことによる部分が大きいのです。
「日光に当たらない」生活なんでできない、そうおっしゃられる方もいるかもしれません。ですが私は知るべきことを知った上で、納得の上「無理」というご判断をしていただきたいと思います。これから申し上げることが本当に、全く不可能なことなのか、読まれてから判断いただいても決して遅くないと思います。
つまり、「日光に当たらない」ことでお肌を若いままに保つことができるということなのです。
例えば、スポーツ選手。サッカーやテニスの選手と、バレーボールや卓球の選手ではどうでしょう、室内で行われるバレーボールや卓球の選手って、みなさん、お肌が白くてモチモチ、ハリがありませんか? これは体育館でスポーツすることにより「日光にさらされない」そして動くことで血が巡り、加えて汗をかくことで「肌の湿度が保たれる」ことによる部分が大きいのです。
「日光に当たらない」生活なんでできない、そうおっしゃられる方もいるかもしれません。ですが私は知るべきことを知った上で、納得の上「無理」というご判断をしていただきたいと思います。これから申し上げることが本当に、全く不可能なことなのか、読まれてから判断いただいても決して遅くないと思います。
春夏も「保湿」は大事です!
まず1にも2にも「保湿」です。保湿とはお肌の水分と油分のバランスをちょうど良く保つということです。水分も油分も、つまり油分の多いクリームのみ真剣に塗っても「みずみずしさ」の原動力となる水分が少なくては、干し葡萄のようなお肌になってしまうということです。
皆さん、干し魚と生魚、どちらが火が通りやすいでしょうか。干し魚ですよね。皆様のお肌はどうですか? 干し魚になっていませんか? きちんと保湿するということは、何よりもの基本、となります。
気温や湿度が上がってくるこの時期、つい保湿が疎かになりがちな方が多いです。真夏でもお肌が乾燥しているケースは非常に多いですので、暖かい季節でも、油断は禁物です。
ちなみに保湿と聞くと、化粧水や乳液・クリームなど「つけるもの」ばかり目が行きがちですが、洗顔やクレンジングなど「落とす方」も適切である必要があります。そちら、くれぐれも忘れないでくださいね! 洗いすぎ、落としすぎの方、非常に多いです。そこで舵取りを間違われてしまうと、その後いくら高い化粧品を使用しても、保湿が追いつかない、などといったことにもなりかねません。くれぐれもご注意ください。
皆さん、干し魚と生魚、どちらが火が通りやすいでしょうか。干し魚ですよね。皆様のお肌はどうですか? 干し魚になっていませんか? きちんと保湿するということは、何よりもの基本、となります。
気温や湿度が上がってくるこの時期、つい保湿が疎かになりがちな方が多いです。真夏でもお肌が乾燥しているケースは非常に多いですので、暖かい季節でも、油断は禁物です。
ちなみに保湿と聞くと、化粧水や乳液・クリームなど「つけるもの」ばかり目が行きがちですが、洗顔やクレンジングなど「落とす方」も適切である必要があります。そちら、くれぐれも忘れないでくださいね! 洗いすぎ、落としすぎの方、非常に多いです。そこで舵取りを間違われてしまうと、その後いくら高い化粧品を使用しても、保湿が追いつかない、などといったことにもなりかねません。くれぐれもご注意ください。
日焼け止め塗りましょう
保湿がきちんとされていることを前提に、光老化の対策として、やはり一番大事なのは日焼け止めを使用することです。春夏の晴れた日だけでなく、曇りや雨の日でも、秋や冬の寒い日でも、外に出る時は365日いつでも、日焼け止めの概要が必要です。日傘でも、サングラスだけでは不十分です。 必ず日焼け止めを塗った上で、併用しましょう。
「シミの治療をしたい」と外来に来られる患者さまは非常に多いのですが、シミの治療するにあたり、シミ治療前以上に、正しい日焼け止めの使用を徹底することが必要である、という事実を突きつけられ、愕然とされる方、非常に多いです。そもそも、日焼け対策が甘いのでシミができているわけで、それを治療するために、まず日焼け対策を万全にすることです、とお話することは多いです。王道はございません。日焼け止めをきちんと塗りましょう。
「シミの治療をしたい」と外来に来られる患者さまは非常に多いのですが、シミの治療するにあたり、シミ治療前以上に、正しい日焼け止めの使用を徹底することが必要である、という事実を突きつけられ、愕然とされる方、非常に多いです。そもそも、日焼け対策が甘いのでシミができているわけで、それを治療するために、まず日焼け対策を万全にすることです、とお話することは多いです。王道はございません。日焼け止めをきちんと塗りましょう。
手の甲の日焼けには、グローブが有用です
意外と見られている、手の甲の部分。実はお顔や首と同じくらいシミやシワができやすい部分ですが、こちらのケアはできていますか?
手の甲の日焼け止めは、手洗いなどにより落ちてしまったりすることも多い部分です。ここに対しては、手の甲をカバーし、UVカット効果のあるグローブなどが便利です。最近は手の甲をカバーできるパーカーなども売られていますので、ぜひ活用してみてください。友人曰く「サハラ砂漠でも焼けなかった」そうです。
手の甲の日焼け止めは、手洗いなどにより落ちてしまったりすることも多い部分です。ここに対しては、手の甲をカバーし、UVカット効果のあるグローブなどが便利です。最近は手の甲をカバーできるパーカーなども売られていますので、ぜひ活用してみてください。友人曰く「サハラ砂漠でも焼けなかった」そうです。
診察室では「ちゃんと日焼け止めを塗っているのに」を疑います
シミで悩まれている患者さんに日焼け止めを塗りなさい、と話すと「ちゃんと塗っています」と返答が帰ってきた時、私は「待ってました」と思います。そしてこう聞きます。
「お洗濯物は外で干されてますか?」
そうするとたいがい「はい」という答えが返ってきます。こちらの思惑通りです。で、こう聞くんです。
「お洗濯を干される時、取り込まれる時、日焼け止めは塗ってらっしゃいますか?」
だいたいこの質問で「詰み」ます。
そう、みなさん、確かにちゃんと日焼け止めを塗られる方は多いんですよ、出かける時は。なのですが、実際紫外線に当たってしまうのは、こうした「生活のちょっとした時」なんです。お洗濯物を干したり、取り込んだりのたかだか数分のために日焼け止め、まあほとんどの方が塗られていないです。1日のうち数分であっても、それが毎日、365日積み重なるとどうなりますか? 私は恐ろしくて考えたくもないです。
ちなみに私、洗濯物はいかなる時も全て部屋干ししています。
同類のケースで、日中ちょっとコンビニへ、お買い物へ、という時に日焼け止めを塗らず「丸腰」ででられる方も多いです。私からすると自殺行為にしか思えません。私はいつも日が沈んだ夜以降に買い物に出かけます。
「お洗濯物は外で干されてますか?」
そうするとたいがい「はい」という答えが返ってきます。こちらの思惑通りです。で、こう聞くんです。
「お洗濯を干される時、取り込まれる時、日焼け止めは塗ってらっしゃいますか?」
だいたいこの質問で「詰み」ます。
そう、みなさん、確かにちゃんと日焼け止めを塗られる方は多いんですよ、出かける時は。なのですが、実際紫外線に当たってしまうのは、こうした「生活のちょっとした時」なんです。お洗濯物を干したり、取り込んだりのたかだか数分のために日焼け止め、まあほとんどの方が塗られていないです。1日のうち数分であっても、それが毎日、365日積み重なるとどうなりますか? 私は恐ろしくて考えたくもないです。
ちなみに私、洗濯物はいかなる時も全て部屋干ししています。
同類のケースで、日中ちょっとコンビニへ、お買い物へ、という時に日焼け止めを塗らず「丸腰」ででられる方も多いです。私からすると自殺行為にしか思えません。私はいつも日が沈んだ夜以降に買い物に出かけます。
「飲む」日焼け止めの効果やいかに
どんなに日焼け止めをきちんと塗っていても、汗で落ちてしまったり、服やマスクでこすれて取れてしまったり、などといった「アクシデント」はつきものです。それにより「日焼け止めをかいくぐって日焼けしてしまった」ことによるダメージを最小限にしてくれるのが「飲む日焼け止め」なのです。ニュートロックスサン含有のものが非常に有名ですが、こちらを日焼け止めと併用することによって、日焼けによるダメージや光老化をさらに少なくすることができます。
あくまで日焼け止めとの併用が前提、となりますので、くれぐれもご注意くださいね!
あくまで日焼け止めとの併用が前提、となりますので、くれぐれもご注意くださいね!
以上、この時期知っておきたいお肌の「光老化」対策について、お届けいたしました。いかがでしたでしょうか。いきなり全部とはいかなくても、これならできそう、という部分がありましたら幸いです。