新たな現代病!?パソコン作業増加による「VDT症候群」にご用心!
執筆者: 橘田 絵里香(形成外科医)
[記事公開日] 2022-12-08 [最終更新日] 2023-02-01
[ 目次 ]
VDT症候群とは
スマートフォンの普及、コロナ禍をきっかけに増加したリモートワークでのパソコン作業、これらのディスプレイや長時間のキーボード作業を生業とする方々より「目が疲れる」「肩が凝るように」「よく眠れない」などの訴えが続出しています。これぞVDT(Visual Display Terminal)症候群!
目の疲れ、首や肩のこり、腰痛、そしてイライラ、不安感、抑うつ状態、睡眠障害など、ほぼ「全身疾患」と言ってしまっても過言ではないくらい、多域に渡る心身の不調が特徴です。何を隠そう、医師である私自身も、このところの電子カルテを使用した診療業務、ブログ、そしてこうした記事のライティング、さらにはスマホ依存症、ということでまさに今、身をもって経験していることです。
目の疲れ、首や肩のこり、腰痛、そしてイライラ、不安感、抑うつ状態、睡眠障害など、ほぼ「全身疾患」と言ってしまっても過言ではないくらい、多域に渡る心身の不調が特徴です。何を隠そう、医師である私自身も、このところの電子カルテを使用した診療業務、ブログ、そしてこうした記事のライティング、さらにはスマホ依存症、ということでまさに今、身をもって経験していることです。
目だけではすまされない!恐るべし「眼精疲労」
一言で「眼精疲労」=「目の疲れ」といっても、眼だけですまされないのが恐ろしいところ。目が疲れれば肩が凝る。肩が凝れば血の巡りが悪くなり、顔の肌色がくすんでしまいます。
眼や肩の筋肉は頭にも繋がっているため、眼や肩が疲れると頭痛も出てくる。この辺り、思い当たるところがある方、決して少なくないのではないでしょうか。私はパソコン作業が増えてから、明らかに目の奥の痛み、頭痛の頻度が増えてまいりました。
対策として、ブルーライトカット効果のある「PCメガネ」を常時着用すること、入浴時は浴槽にゆっくり浸かって筋肉をリラックスさせること、そして記事後半で説明いたします、ストレスを「お掃除」してくれる「カロテノイド」の内服で相応の効果を実感いたしております。
眼や肩の筋肉は頭にも繋がっているため、眼や肩が疲れると頭痛も出てくる。この辺り、思い当たるところがある方、決して少なくないのではないでしょうか。私はパソコン作業が増えてから、明らかに目の奥の痛み、頭痛の頻度が増えてまいりました。
対策として、ブルーライトカット効果のある「PCメガネ」を常時着用すること、入浴時は浴槽にゆっくり浸かって筋肉をリラックスさせること、そして記事後半で説明いたします、ストレスを「お掃除」してくれる「カロテノイド」の内服で相応の効果を実感いたしております。
「ブルーライト」と睡眠障害
パソコンやスマートフォン、TVなどのディスプレイから発する「ブルーライト」これがクセものです。これほどまでに人工的な光と長時間見つめ合うライフスタイルは、人類史上初めてのことじゃないでしょうか。このブルーライト、先の眼精疲労だけでなく、睡眠リズムを崩し、眠れない、眠りが浅い、などといった睡眠の「質」の低下をもたらします。
睡眠の質をあげるのに重要なのが「朝昼にちゃんと光を浴びること」と「夜は必要以上に光を浴びないこと」。これが守られないと、良い眠りが妨げられてしまいます。
脳から出るホルモンで、質の良い睡眠に欠かせない「メラトニン」ですが、ただでさえ年を重ねると減ってくるというのに、夜遅くまでブルーライトを浴びることで、メラトニンの分泌量が減ってしまいます。結果、疲れているのに寝付けない、深く眠れない、朝早く目覚めてしまう、目覚めもスッキリしない、といった事態が生じます。とある女優さんが「夜22時以降はスマホを見ない」とおっしゃっていましたが、その発言にはこうした背景があるのです。
対策としてはPCメガネの着用と、相応に光を浴びること。特に、日照時間の短い、冬の日光浴は大変貴重です。ついお家で篭りがちなリモートワークでも、ちょっとした買い出しなど、意識的に外に出る事が大事です。
もちろん「ノーガード」での日光浴はシミ・シワの原因ですので、日焼け止めの着用は忘れずに! 冬の弱い日差しであっても必須ですよ!!
睡眠の質をあげるのに重要なのが「朝昼にちゃんと光を浴びること」と「夜は必要以上に光を浴びないこと」。これが守られないと、良い眠りが妨げられてしまいます。
脳から出るホルモンで、質の良い睡眠に欠かせない「メラトニン」ですが、ただでさえ年を重ねると減ってくるというのに、夜遅くまでブルーライトを浴びることで、メラトニンの分泌量が減ってしまいます。結果、疲れているのに寝付けない、深く眠れない、朝早く目覚めてしまう、目覚めもスッキリしない、といった事態が生じます。とある女優さんが「夜22時以降はスマホを見ない」とおっしゃっていましたが、その発言にはこうした背景があるのです。
対策としてはPCメガネの着用と、相応に光を浴びること。特に、日照時間の短い、冬の日光浴は大変貴重です。ついお家で篭りがちなリモートワークでも、ちょっとした買い出しなど、意識的に外に出る事が大事です。
もちろん「ノーガード」での日光浴はシミ・シワの原因ですので、日焼け止めの着用は忘れずに! 冬の弱い日差しであっても必須ですよ!!
「カロテノイド」って何ですか?
カロテノイド、と聞いて、まずイメージいただきたいのがニンジン、パプリカ、カボチャなどの緑黄色野菜です。彼らの鮮やかな色がまさに「カロテノイド」なのです。
なぜ彼らがあんな色をしているか、それは紫外線などのストレスから身を守るためです。
ストレスというのは正確にいうと、酸素をぶつけてエネルギーに変えることにより発生した「活性酸素」、これ適量に発生するぶんには人体に必要不可欠なのですが、過剰に発生してしまった分については人体に悪影響を与えるストレス物質であり、ストレスとはこうしたストレス物質によるものなのです。カロテノイドはそういったストレス物質をお掃除=抗酸化する作用があります。
カロテノイドの中でもストレス物質のお掃除作用が強いと、話題になっておりますが「アスタキサンチン」です。アスタキサンチンとは、エビやカニの甲羅、鮭のピンク色、イクラの赤い色、金目鯛などの表面の赤い色に含まれます。1日5mgのアスタキサンチン接種で眼精疲労が改善する、というデータがあるのですが、これは鮭の切り身にして5つ分と、食べてまかなうには難しい量ですので、サプリメントでの接種が好ましいとされています。
カロテノイドにはアスタキサンチンの他にもさまざまな種類があり、このアスタキサンチンは一部にすぎません。カロテノイドを含有したサプリメントは各社より、続々と発売されておりますので、今後にも期待ですね!
なぜ彼らがあんな色をしているか、それは紫外線などのストレスから身を守るためです。
ストレスというのは正確にいうと、酸素をぶつけてエネルギーに変えることにより発生した「活性酸素」、これ適量に発生するぶんには人体に必要不可欠なのですが、過剰に発生してしまった分については人体に悪影響を与えるストレス物質であり、ストレスとはこうしたストレス物質によるものなのです。カロテノイドはそういったストレス物質をお掃除=抗酸化する作用があります。
カロテノイドの中でもストレス物質のお掃除作用が強いと、話題になっておりますが「アスタキサンチン」です。アスタキサンチンとは、エビやカニの甲羅、鮭のピンク色、イクラの赤い色、金目鯛などの表面の赤い色に含まれます。1日5mgのアスタキサンチン接種で眼精疲労が改善する、というデータがあるのですが、これは鮭の切り身にして5つ分と、食べてまかなうには難しい量ですので、サプリメントでの接種が好ましいとされています。
カロテノイドにはアスタキサンチンの他にもさまざまな種類があり、このアスタキサンチンは一部にすぎません。カロテノイドを含有したサプリメントは各社より、続々と発売されておりますので、今後にも期待ですね!
これからもパソコン・スマホとうまくつき合いたい!
スマホの使用やパソコン作業にありがちな弊害とその対応策、サプリメントの可能性について、説明させていただきました。パソコンパソコン作業減らせばいいじゃんと言われてたところで無理な話、ですからね笑 適切な知識を身につけ、うまく活用し、乗り切ってまいりましょう!